αカロテン

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α-カロテンの主要な供給源:

α-カロテンは、β-カロテンと共に古くはカロチンの仲間として知られ、私たちの日常生活の中で最も親しみのあるカロテノイドの一つといえるでしょう。

私たちが習慣的にニンジンやカボチャのような緑黄色野菜を沢山取ろうとする目的の一つには、種々のビタミン・ミネラルや食物繊維に加えて、これらのカロテン類も補おうとすることにあるのではないでしょうか。

しかしながら、α-カロテンを豊富に含む野菜・果物の種類は、ルテインやβ-カロテン程には多くないことはあまり知られていないかもしれません(図1)。

図1. 主要な野菜・果物の可食部100 gあたりα-カロテン含有量(単位:μg) 主要な野菜・果物の可食部100 gあたりα-カロテン含有量のグラフ
[上図:文献1、下図:文献2,3(バナナ、アプリコット)より引用改変]

食卓の中心的存在にはなりにくい食品かもしれませんが、とりわけ東アジアの食事で利用頻度の高い藻類(海苔製品)はβ-カロテンのみならずα-カロテンのもう一つの貴重な供給源と考えることができるでしょう[1]。

平日3日間の食生活調査を実施した和歌山大学教育学部の研究では、日本の未婚の参加者を対象に[男性159人, 女性160人; 年齢: 18〜19歳 (17.2%), 20〜24歳 (56.2%), 25〜29歳 (18.6%), 30〜34歳 (6.7%), 35歳以上 (1.3%)]、緑黄色野菜の摂取量を測定し、消費頻度の高い15種類の緑黄色野菜に含まれるカロテノイド(α-カロテン、β-カロテン、リコピン、ルテイン+ゼアキサンチン、β-クリプトキサンチン)をそれぞれ定量しました[4]。

その結果、参加者全員における1日の緑黄色野菜摂取量の平均値は60.5±58.7 gで、厚生労働省の健康日本21が目標においた摂取レベルである1日120 g以上(野菜の平均摂取量としては1日350 g以上)よりはるかに低いことが明らかになりました[5]。また、それに応じた1日の総カロテノイド摂取量の平均値は2,852.8±2,354.3 μgでした(表1)。

表1. 日本の未婚男女におけるエネルギー、緑黄色野菜、カロテノイドの1日平均摂取量[平均値±標準偏差]
平均(n=319) 男性(n=159) 女性(n=160)
エネルギー(kcal) 1,936.1±552.0 2,009.7±643.1* 1,862.9±433.0*
緑黄色野菜(g) 60.5±58.7 54.0±57.5 66.0±59.1
α-カロテン(μg) 424.5±440.4 477.4±506.1* 372.0±359.2*
β-カロテン(μg) 1522.5±1,286.3 1,609.6±1,458.5 1,435.3±1,091.2
リコペン(μg) 541.1±1,027.7 441.9±1,006.0 639.8±1,045.9
ルテイン・ゼアキサンチン(μg) 350.5±416.4 308.6±40.6 392.1±429.2
β-クリプトキサンチン(μg) 14.5±34.3 8.0±27.5* 20.8±39.0*
総カロテノイド(μg) 2,852.8±2,354.3 2,845.4±2,545.4 2,860.1±2,163.7
* 群間で有差違あり(p<0.05)
[文献4より引用改変]

α-カロテンの1日平均摂取量は424.5±440.4 μgで、その供給源は測定対象となった15種類の緑黄色野菜のうちで唯一ニンジンだけでした。

日本人の食事摂取基準の指標に見られる主要なビタミン、ミネラルとは異なり、α-カロテンを含むカロテノイド類には推奨量(RDA: Recommended Dietary Allowance)が設定されていません[6]。

しかしながら、少なくともこの研究で調査対象となった比較的若い世代の参加者における現状は、既述のとおり21世紀における国民健康づくり運動の一環として掲げられた緑黄色野菜摂取増加のための目標値にはるかに及ばないことがお分かりいただけたかと思います。

安全なビタミンA供給源:

厚生労働省が発表している国民健康・栄養調査の結果によりますと、平成20年におけるビタミンAの摂取状況は、男性で1日平均626 μgRE(レチノール当量)、女性で1日平均571 μgREであることが明らかになりました[7]。

しかしながら、同省の発表する最新版の「日本人の食事摂取基準」で成人男性のビタミン A推奨量は800〜850 μgRE/日、成人女性では650〜700 μgRE/日とされており[8]、これまで充分であると考えられていたビタミンAの実際の摂取状況がこれらの基準値を下回っていることがおのずとわかります。

レチノールを含むビタミンAがレチノイド(網膜retinaより得られた類似化合物)と総称されるように[9]、ビタミンAの欠乏症にはまず夜盲症があげられるでしょう。また、乳幼児では角膜乾燥症から失明に至ることもあり、とりわけ発展途上国で深刻な健康問題の一つとなっています。その他、成長阻害や骨・神経系の発達抑制もみられ、上皮細胞の分化・増殖の障害、皮膚の乾燥・肥厚・角質化、免疫能低下、粘膜上皮乾燥などから感染症にかかりやすくなると言われています[8,10]。

同時に、ビタミンAには過剰摂取による健康問題も複数認められています。過剰摂取による主な臨床症状には、頭痛、頭蓋内圧亢進、皮膚落屑、脱毛、筋肉痛、肝臓障害などが挙げられます。また妊婦さんについては、出産時欠損(胎児奇形)が報告されています[11,12]。

栄養素(ビタミン・ミネラル)補給のために利用される食品で、栄養素の機能を表示するものとして栄養機能食品を私たちの身近で目にする機会も多くなりました。ビタミンAと(カロテノイドとしては現在のところ唯一)β-カロテンの規格基準でも、先に述べた事柄に関連した情報提供を義務付けています(表2)。

表2. 栄養機能食品の規格基準
栄養成分 1日当たりの摂取目安量に含まれる栄養成分量 栄養機能表示 注意喚起表示
下限値 上限値
ビタミンA 注) 135μg 600μg ビタミンAは、夜間の視力の維持を助ける栄養素です。 本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。1日の摂取目安量を守ってください。
  (450IU) (2,000IU) ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。 妊娠3ヶ月以内又は妊娠を希望する女性は過剰摂取にならないよう注意してください。
β-カロテン
(ビタミンAの前駆体)
1,620 μg 7,200 μg β-カロテンは、夜間の視力の維持を助ける栄養素です。 本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。1日の摂取目安量を守ってください。
      β-カロテンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
注)ビタミンAの前駆体であるβ-カロテンについては、ビタミンA源の栄養機能食品として認めるが、その場合の上限値は7,200 μg、下限値1,620 μgとする。また、ビタミンAの前駆体であるβ-カロテンについては、ビタミンAと同様の栄養機能表示を認める。この場合、「妊娠3ヶ月以内又は妊娠を希望する女性は過剰摂取にならないように注意してください。」旨の注意喚起表示は、不要とする。β-カロテン×1/12=ビタミンA [URL 13より一部抜粋]

以上のように、ビタミンAは必須栄養素の一つとして極めて重要な成分であると同時に、ビタミンAを過剰摂取した場合に発現する副作用の可能性も明らかにされています。リスクを生じる可能性はレチノールやレチノールエステルなどビタミンAの形で過剰に摂取した場合で、β-カロテンあるいは他のカロテノイドのようなプロビタミンA(既述)の形で摂取する場合にはなく、β-カロテンまたは他のカロテノイド類を高用量摂取してビタミンAの毒性が発現した例はみられないとする記述が現存します[10]。

プロビタミンAカロテノイドとしてのα-カロテン:

β-カロテン以外の代表的なプロビタミンAカロテノイドとしてはα-カロテン、γ-カロテン、β-クリプトキサンチンなどが挙げられます。他の主要な食事性カロテノイドのルテインリコペンゼアキサンチン、α-クリプトキサンチンなどはビタミンAに変換されないことから、非プロビタミンAカロテノイドとも呼ばれる場合があります。このように、カロテノイドは酸素を含むか否かで分けられるほか、プロビタミンA効力の有無でも分けることができます。

国民健康・栄養調査におけるビタミンAの摂取状況には、レバー、鶏卵、魚卵、ウナギのような魚類、酪農製品といった主に動物性の食品に直接由来するビタミンAに加えて、一定の野菜・果物、藻類に含まれるこれらのプロビタミンAカロテノイドをビタミンAに換算した数値がレチノール当量として含まれています。

一説には日本人の摂取するビタミンAの供給源の約7割が植物由来であるとも言われており、仮に冒頭で紹介した和歌山大学の研究結果が年齢あるいはライフスタイルと無関係に起り得るとしたら、これまで日本を含む先進諸国で比較的楽観視されてきたビタミンA欠乏症リスクに黄色信号が点ることにもなりかねないのではないでしょうか。

厚生労働省が平成21年に発表した「日本人の食事摂取基準」(2010年版)では、食品中のビタミンA含量はレチノール当量として以下のような式で求められています[9]。

レチノール当量(μgRE)=レチノール(μg)+β-カロテン(μg)×1/12+α-カロテン(μg)×1/24+β-クリプトキサンチン(μg)×1/24+その他のプロビタミンAカロテノイド(μg)×1/24

α-カロテンをはじめとするβ-カロテン以外のプロビタミンAカロテノイドの変換率は β-カロテンの半分ですが、ビタミンA供給源の多くが植物性食品に依存していることを鑑みて、これらすべてのプロビタミンAカロテノイドの総和がビタミン A摂取の重要な寄与因子であることに疑問の余地はないでしょう。

α-カロテンの供給源として有望視されるパーム油:

西アフリカに起源をもつパーム(和名: アブラヤシ、学名: Elaeis guineensis)の果実から得られるパーム油は(図2)、近年東南アジア、とりわけマレーシアとインドネシアの両国で増産されるようになり、そのうちマレーシアでは世界のパーム油総生産量の70%が産出されていると言われています[14,15]。

図2. パーム(Elaeis guineensis)の木(左)と果実(右) パームの写真
Images: Courtesy of Malaysian Palm Oil Council (MPOC) [left] and Carotech Bhd. [right]

パームの果肉には、パーム油、パルミチン酸・オレイン酸が豊富な半固体の脂肪に加えて、すべての種類のビタミンE、すなわちトコフェロール類とトコトリエノール類、フィトステロール、そしてカロテノイドといった脂溶性の栄養成分も豊富に存在しています。パーム油の色が濃いオレンジ色から赤色を呈するのは(図3)、高濃度のカロテン類(700〜800 ppm)が含まれているためです[16]。

パーム油の画像
図3.
パーム(Elaeis guineensis)の果実から得られた
パーム油
  • Image:Courtesy of Carotech Bhd.

1991年、マレーシアパーム研究所(Palm Oil Research Institute of Malaysia; 2000年5月から既出MPOBがその機能を引き継いでいる)のYapらの研究グループは、異なるパーム種から得られたパーム油抽出物に含まれる13種類ものカロテン類の組成を明らかにしました[17]。

これらのパーム種に由来するパーム油抽出物における主要成分はα-カロテンとβ-カロテンで、総カロテン中に占めるパーセンテージの範囲はそれぞれ24〜40%と54〜60%であることが明らかになりました(表3)。

表3. Elaeis guineensisE.oleifera、及びそれらの交配種から得たパーム油抽出物におけるカロテンプロフィル
カロテン類 カロテン組成(%)
M P D MP MD MD x P T
フィトエン 1.12 1.68 2.49 1.83 2.45 1.30 1.27
シスβ-カロテン 0.48 0.10 0.15 0.38 0.55 0.42 0.68
フィトフルエン Tr* 0.90 1.24 Tr* 0.15 Tr* 0.06
β-カロテン 54.08 54.39 56.02 60.53 56.42 51.64 56.02
α-カロテン 40.38 33.11 24.35 32.78 36.40 36.50 35.16
シスα-カロテン 2.30 1.64 0.86 1.37 1.38 2.29 2.49
ζ-カロテン 0.36 1.12 2.31 1.13 0.70 0.36 0.69
γ-カロテン 0.09 0.48 1.10 0.23 0.26 0.19 0.33
δ-カロテン 0.09 0.27 2.00 0.24 0.22 0.14 0.83
ニューロスポレン 0.04 0.63 0.77 0.23 0.08 0.08 0.29
β-ゼアカロテン 0.57 0.97 0.56 1.03 0.96 1.53 0.74
α-ゼアカロテン 0.43 0.21 0.30 0.35 0.40 0.52 0.23
リコペン 0.07 4.50 7.81 0.05 0.04 0.02 1.30
総カロテン量(ppm) 4592 428 997 1430 2324 896 673
M: Elaeis oleifera (melanococca),
P: E. guineensis (pisifera),
D: E. guineensis (dura),
T: E. guineensis (tenera) = D x p
*微量
[文献17,18より引用改変]

従って、パーム油及びその抽出物はα-カロテンとβ-カロテンの豊富な供給源であると同時に、後に述べるこれらカロテン類の健康上の利点を調査する研究でも頻繁に用いられていることから、現在では食品(色素としての用途を含む)と栄養補助食品(プロビタミンAとしての用途を含む)の両方において重要な天然素材となりつつあります。

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α-カロテンは他のカロテノイド同様私たちの体内で合成されないため、日頃よりカロテノイドが豊富に含まれる食品から充分かつ適切な摂取を心掛けることが大切です。

食事に由来するα-カロテンを含む複数のカロテノイドの存在が私たちの血液(表4)や母乳中に認められます。現在までのところ25種類の食事性カロテノイドと8種類のカロテノイド代謝物(それらのシス異性体は除く)がKhachikらの研究グループによって発見されています[19-21]。

表4.
野菜・果物を豊富に摂取している健常人の血清中の主要なカロテノイドの分布
No. 食事性カロテノイド 血清中の分布(%)
1 ルテイン* 20
2 リコピン* 20
3 β-カロテン* 10
4 α-カロテン* 6
5 ゼアキサンチン* 3
6 ζ-カロテン 10
7 フィトフルエン 8
8 β-クリプトキサンチン 8
9 α-クリプトキサンチン 4
10 フィトエン 4
11 アンハイドロルテイン 3
12 γ-カロテン 2
13 ニューロスポレン 2
  • * 発表時点(1997年)の商業的入手可能性を優先
  • [文献19より引用改変]

Khachikら(HPLC‐MS分析)[20,22]、Hataら(ラマン分光法、 HPLC分析)[23]の研究グループは、これまでにヒトの肝臓[22]、肺[22]、乳房[22]、子宮頚部[22]、皮膚[23]、大腸]20]、前立腺]20]といった組織から1 gあたりngからμgのレベルでカロテノイドとそれらの代謝物について過去に類をみない包括的な検出を行い、ヒトの血清中に存在が認められる食事性カロテノイドがこれらの器官や組織にも蓄積してることを明らかにしました(表5)。

表5. ヒトの組織と皮膚における食事性カロテノイドとそれらの代謝物
食事性カロテノイドと
それらの代謝物
ヒトの組織と皮膚におけるカロテノイドと
それらの代謝物の平均濃度(ng/g)
肝臓 乳房 子宮頸部 前立腺 大腸 皮膚
食事性カロテノイド
α-カロテン 67 47 128 23.6 50 128 8
β-カロテン+シス異性体 470 226 356 125.3 163 256 26
γ-カロテン -* -* -* -* 48 -* 20
リコピン 352 300 234 95.0 374 534 69
ζ-カロテン 150 25 734 57.2 187 134 13
フィトフルエン 261 195 416 106.3 201 116 15
フィトエン 168 1275 69 -* 45 70 65
α-クリプトキサンチン 127 31 23 4.0 32 21 -*
β-クリプトキサンチン 363 121 37 24.3 146 35 -*
ルテイン+シス異性体 1701 212 90 23.8 128 452 26
ゼアキサンチン+シス異性体 591 90 14 -* 35 32 6
代謝物
2,6-cyclolycopene-1,5-diols A+B 576 20 42 -* 7 19 7
3'-hydroxy-ε,ε-caroten-3-one 527 22 15 -* -* 12 -*
3-hydroxy-β,ε-caorten-3'-one 319 24 32 -* -* 17 -*
ε,ε-caroten-3,3'-dione 314 -* 52 -* -* 15 -*
3'-epilutein 96 11 10 -* -* 27 -*
* 検出せず
[文献20,22,23より引用改変]

韓国の延世大学の研究グループは、健康な成人男性13人と女性12人を対象とした横断試験で、脂肪組織中のカロテノイドの部位特異的な濃度を評価し、食事、血清、脂肪組織中のカロテノイド濃度との関係を検討した結果を2009年のAmerican Journal of Clinical Nutrition誌に発表しました[24]。

結果はα-カロテンを含むほとんどの食事性カロテノイドの摂取量が脂肪組織(腹部、臀部、大腿内側)のなかでもとりわけ腹部脂肪組織中のカロテノイド濃度(長期指標)、及び血清カロテノイド濃度(短期指標)と有意な相関関係を示し、血清、脂肪組織中のカロテノイド濃度がカロテノイド摂取のバイオマーカーとして用いられ得ることをさらに裏付けました。

長年にわたってKhachikらは、さまざまな食事療法を受けたヒトの血清について広範囲の分析を行い、血清カロテノイドの相対濃度は食品に含まれるカロテノイドの比を(少なくともある程度まで)反映していることを明らかにしています[19-22]。

ヒトの血清、組織、体液に見出される広範なカロテノイドの存在がその健康利益そのものを明白に示しているわけではありませんが、これまでに行われた多数のin vitro、in vivoでの研究から、α-カロテンをはじめとするカロテノイドは以下に述べるような多岐にわたる生物活性を示すことが強く示唆されています。

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カロテノイドについてでもふれましたが、ヒト血漿中に何種類かのカロテノイドの酸化生成物が検出されました。さらにヒトin vivo試験で特定のカロテノイド(ルテイン、ゼアキサンチン、リコペン)の酸化が立証され、疾病予防においてカロテノイドが生物活性を及ぼすメカニズムは抗酸化剤としての機能がまず提案されました。

Khachikらの研究をはじめとするその後の研究結果から、カロテノイドには抗酸化機構以外にも疾病予防に生物活性を及ぼしているメカニズムがあると考えられるようになりました。それらには、細胞間コミュニケーションの活性の増大 [25]、解毒酵素の一つであるフェーズ2酵素の活性の刺激、抗炎症及び免疫関連特性があると言われています[21]。

食事性カロテノイドとしてはルテインとゼアキサンチンの二種類以外には存在が認められないヒトあるいは高等霊長類の網膜黄斑部や水晶体はむしろ特殊な器官であり、通常私たちの体内の体液、組織、器官には、先に述べたようにより多くのカロテノイドとそれらの代謝物の存在が認められています。

それ故、ここではα-カロテンのみならずα-カロテンと他のカロテノイドの組合せ(例、パーム油由来のカロテノイド)が私たちの健康にもたらし得る恩恵について、これまで(とりあえず2000年まで)に発表された幾つかの研究結果からご紹介差し上げたいと思います。

抗酸化活性

Tan B, Chu FL. Effects of palm carotenoids in rat hepatic cytochrome P450-mediated benzo(a)pyrene metabolism. Am J Clin Nutr. 1991 Apr;53(4 Suppl):1071S-1075S.

in vivoの試験でパーム油に存在するカロテノイドが化学発癌の探査子の一つであるbenzo(a)pyreneの代謝を抑制した。それらの抗酸化活性は、パーム油(カロテノイド含有)>β-カロテン>カンタキサンチン>パーム油(カロテノイド非含有)の順に強力であることが明らかになった。

Serbinova E, Choo M, Packer L. Distribution and antioxidant activity of a plam oil carotene fraction in rats. Biochem Int. 1992 Dec;28(5):881-6.

パーム油由来カロテノイドの組織への蓄積を酸化ストレスに対する防御と関連付ける研究で、ペルオキシルラジカルのアゾ化合物をイニシエーターとして肝ホモジネートに脂質過酸化をin vitroで誘発した後、ラット組織中のカロテノイド濃度と脂質過酸化物の蓄積量との間の逆相関関係がα-カロテン>リコピン>β-カロテンの順に強く認められた。

Someya K, Totsuka Y, Murakoshi M, Kitano H, Miyazawa T. The effect of natural carotenoid (palm fruit carotene) intake on skin lipid peroxidation in hairless mice. J Nutr Sci Vitaminol (Tokyo). 1994 Aug;40(4):303-14.

飲料水に懸濁させたパームフルーツ・カロテン、β-カロテン、あるいは賦形剤を経口で自由摂取させたヘアレスマウスの背部皮膚に紫外線を照射したところ、カロテンの摂取のなかでもとりわけパームフルーツ・カロテンの摂取がマウスの皮膚の脂質過酸化を防止することが結果から示唆された。

Someya K, Totsuka Y, Murakoshi M, Kitano H, Miyazawa T. The antioxidant effect of palm fruit carotene on skin lipid peroxidation in guinea pigs as estimated by chemiluminescence-HPLC method. J Nutr Sci Vitaminol (Tokyo). 1994 Aug;40(4):315-24.

パームフルーツ・カロテン、β-カロテン、あるいは賦形剤を経口で自由摂取させたモルモットの皮膚に紫外線を照射したところ、両カロテン群でSqOOH/Sq比上昇の効果的抑制、皮膚のカロテン濃度とSqOOH/Sq比の間の逆相関が認められた。パームフルーツ・カロテンの摂取は紫外線照射によって引き起される皮膚の脂質過酸化を予防することが結果から示唆された。

Umegaki K, Uramoto H, Suzuki J, Esashi T. Feeding mice palm carotene prevents DNA damage in bone marrow and reduction of peripheral leukocyte counts, and enhances survival following X-ray irradiation. Carcinogenesis. 1997 Oct;18(10):1943-7.

α-カロテンとβ-カロテンが1:3の比で構成されるパーム・カロテンを摂取させたマウスで対照群と比較してX線照射による骨髄のDNA損傷と末梢白血球数減少の減弱、生存率の長期化、肝中ビタミンA濃度の高値(4倍)が認められ、マウスに摂取させたパーム・カロテンがX照射によって引き起される損傷を抗酸化活性とビタミンA活性あるいはそのいずれかによって防いでいることが示唆された。

Stahl W, Junghans A, de Boer B, Driomina ES, Briviba K, Sies H. Carotenoid mixtures protect multilamellar liposomes against oxidative damage: synergistic effects of lycopene and lutein. FEBS Lett. 1998 May 8;427(2):305-8.

多重膜リポソームにおいて生成されるチオバルビツール酸反応物の抑制によって評価したカロテノイドの抗酸化活性はリコピン>α-トコフェロール>α-カロテン>β-クリプトキサンチン>ゼアキサンチン=β-カロテン>ルテインの順に高かった。複合カロテノイドはこれら単独化合物の場合より効果的であり、その優れた保護効果は異なるカロテノイドの膜内における特定位置と関係している可能性がある。

Farombi EO, Britton G. Antioxidant activity of palm oil carotenes in peroxyl radical-mediated peroxidation of phosphatidyl choline liposomes. Redox Rep. 1999;4(1-2):61-8.

脂溶性の2,2'-azobis (2,4-dimethyl valeronitrile)(AMVN)に曝露した卵黄フォスファチジルコリンの小胞において、α-カロテンはβ-カロテンよりも優れた抗酸化作用を及ぼすことが明らかになった。それ故、α-カロテンはin vivoでフリーラジカルが介する過酸化による膜リン脂質の損傷を抑制するのに役立つ可能性がある。

心血管系の健康

D'Odorico A, Martines D, Kiechl S, Egger G, Oberhollenzer F, Bonvicini P, Sturniolo GC, Naccarato R, Willet J. High plasma levels of alpha- and beta-carotene are associated with a lower risk of atherosclerosis: results from the Bruneck study. Athrosclerosis. 2000 Nov;153(1):231-9.

45歳から65歳まで392人の男女を対象に行った前向き横断研究で、α-カロテン、 β-カロテンの血漿濃度は頚・大腿動脈におけるアテローム性動脈硬化の発生率、頚動脈におけるアテローム動脈硬化性病変の5年有病率と逆の関係にあることが明らかになった。アテローム動脈硬化性のリスクは、α-カロテン、β-カロテンの血漿濃度上昇に伴って徐々に低下した。高濃度のα-カロテン、β-カロテンが早期アテローム性動脈硬化に果たす保護的役割に関するさらなる疫学的証拠がもたらされた。

Buijsse B, Feskens EJ, Kwape L, Kok FJ, Kromhout D. Both alpha- and beta-carotene, but not tocopherols and vitamin C, are inversely related to 15-year cardiovascular mortality in Dutch elderly men. J Nutr. 2008 Feb;138(2):344-50.

種々のカロテノイド、抗酸化ビタミンの摂取量と高齢者の心血管疾患による死亡率との関係について15年間の追跡調査を行ったところ、α-カロテンとβ-カロテンの食事からの摂取と高齢者の心血管疾患による死亡率との間には逆相関関係が存在することが明らかになった。

Hozawa A, Jacobs DR Jr, Steffes MW, Gross MD, Steffen LM, Lee DH. Circulating carotenoid concentrations and incident hypertension: the Coronary Artery Risk Development in Young Adults (CARDIA) study. J Hypertens. 2009 Feb;27(2):237-242.

血中カロテノイド濃度と大血管疾患の主要な危険因子の一つである高血圧との関連について、米国の四都市で18歳から30歳までの黒人と白人の男女4,412人を対象に20年間調査を行ったところ、リコピンを除く4種類のカロテノイド(α- カロテン、β-カロテン、ルテイン・ゼアキサンチン、クリプトキサンチン)の合計濃度が高い参加者では、一般に将来の高血圧のリスクが低くなることが明らかになった。

癌予防との関係

Nishino H, Takayasu J, Iwashima A, Murakoshi M, Imanishi J. [Anticarcinogenesis activity of natural carotenes] [Article in French] C R Seances Soc Biol Fil. 1989;183(1):85-9.

天然のパーム油カロテンはマウスの皮膚における2段階発癌のうちの促進期を抑制し、神経芽細胞腫のGOTO細胞、胃癌のHGC-27細胞、膵臓癌のPANC-I細胞のようなヒト悪性腫瘍細胞の増殖も阻害することが証明された。パーム油カロテンの主要成分のうちα-カロテンはβ-カロテンよりも強力な増殖抑制効果のあることが明らかとなり、β-カロテンのみならずα-カロテンのような他の天然カロテンについてもさらなる調査を行う必要のあることが結果から示唆された。

Murakoshi M, Nishino H, Satomi Y, Takayasu J, Hasegawa T, Tokuda H, Iwashima A, Okuzumi J, Okabe H, Kitano H, et al. Potent preventive action of alpha-carotene against carcinogenesis: spontaneous liver carcinogenesis and promoting stage of lung and skin carcinogenesis in mice are supressed more effectively by alpha-carotene than by beta-carotene. Cancer Res. 1992 Dec 1;52(23):6583-7.

パーム油由来の天然α-カロテンがマウスにおける自発性肝発癌に及ぼす抑制作用についてβ-カロテンとの比較から検討を行ったところ、平均肝癌細胞数は対照群と比較してα-カロテン投与群で有意に減少した一方、β-カロテンではα-カロテンと同じ用量でも対照群と有意差が認められなかった。
マウスの2段階肺発癌に対するα-カロテンの抗腫瘍促進活性についてβ-カロテンとの比較からさらに調査を行ったところ、β-カロテンではなくα-カロテンがマウス1匹当たりの肺の腫瘍数を対照と比べて約30%減少させた。
マウスの皮膚発癌に対してβ-カロテンよりもα-カロテンの高い抗腫瘍促進作用が他の実験系で確認された。
β-カロテンのみならずα-カロテンのような他の種類のカロテノイドもまた癌予防において重要な役割を果たしている可能性があることがこれらの結果から示唆された。

Kim-Jun H. Inhbitory effects of alpha- and beta-carotene on croton oil-induced or enzymatic lipid peroxidation and hydroperoxide production in mouse skin epidermis. Int J Biochem. 1993 Jun;25(6):911-5.

カロテン(α-カロテン、β-カロテン)は、クロトン油に起因する浮腫形成、ヒドロペルオキシド産生、及び脂質過酸化をin vitroin vivo両方で有意に抑制した。α-カロテンとβ-カロテンの両方とも、クロトン油によって誘発される皮膚の腫瘍形成促進に対して酸素フリーラジカルの捕捉によって化学的予防効果を及ぼすしていることが結果から示唆された。

Narisawa T, Fukaura Y, Hasebe M, Ito M, Aizawa R, Murakoshi M, Uemura S, Khachik F, Nishino H. Inhibitory effects of natural carotenoids, alpha-carotene, beta-carotene, lycopene and lutein, on colonic aberrant crypt foci formation in rats. Cancer Lett. 1996 Oct 1;107(1):137-42.

種々のカロテノイドが大腸における異常腺窩巣の形成を抑制する効果について Sprague-Dawleyラットを対象に調査したところ、リコピン、ルテイン、α-カロテン、パーム・カロテン(α-カロテン、β-カロテン、リコピンの混合物)は大腸の異常腺窩巣の発生を抑制したが、β-カロテンは抑制しないことが明らかになった。

Nishino H. Cancer prevention by natural carotenoids. J Cell Biochem Suppl. 1997;27:86-91.

野菜・果物中にβ-カロテンと共存している他のさまざまなカロテノイドにも抗発癌性の活性を及ぼす可能性があると考えられている。それらのカロテノイドの中で例えばα-カロテンは、発癌実験での抑制作用がβ-カロテンよりもはるかに強力であることが明らかにされている。β-カロテン以外のさまざまな天然カロテノイドに関するさらなる研究が、癌予防の分野における天然カロテノイドの応用可能性に関してより多くの情報を得るために必要とされている。

Nomura AM, Ziegler RG, Stemmermann GN, Chyou PH, Craft NE. Serum micronutrients and upper aerodigestive tract cancer. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 1997 Jun;6(6):407-12.

β-カロテンと他の特定のカロテノイドの役割を評価するために、1971年から1975年までに調査を行った6,832人の日系アメリカ人を対象にコホート内症例対照研究を行った。
20年のサーベイランス期間中に、同コホートで28例の食道癌、23例の喉頭癌、16例の口腔・咽頭癌が確認された。
症例を食道癌、喉頭癌、口腔・咽頭癌に分類すると、α-カロテンとβ-カロテンの両方が一貫して各部位におけるリスク減少と強く関連していることが明らかになった。
α-カロテンとβ-カロテンを含む他のカロテノイドは、上気道及び上部消化管の癌の病因に関与している可能性のあることがこれらの所見から示唆される。

Nagata C, Shimizu H, Yoshikawa H, Noda K, Nozawa S, Yajima A, Sekiya S, Sugimori H, Hirai Y, Kanazawa K, Sugase M, Kawana T. Serum carotenoids and vitamins and risk of cervical dysplasia from a case-control study in Japan. Br J Cancer. 1999 Dec;81(7):1234-7.

子宮頚部形成異常のリスクと食事性カロテノイド、血清カロテノイド及びビタミンとの関係について調査を行う症例対照研究で、ヒト乳頭腫ウイルス感染と喫煙状態を調整した後、調査したカロテノイドの中でより高濃度の血清α-カロテンが子宮頚部形成異常のリスク低下と最も強く関連していることが明らかになった。

Levi F, Pasche C, Lucchini F, La Vecchia C. Selected micronutrients and colorectal cancer. A case control study from the canton of Vaud, Switzerland. Eur J Cancer. 2000 Oct;36(16):2115-9.

種々の微量栄養素の摂取と結腸直腸癌のリスクとの関連性について、1992年から 1997年までスイス、ボー州で実施された症例対照研究から得られたデータを用いて分析を行った。症例の223人の被験者(男性142人、女性81人、年齢中央値63歳)は組織学的に結腸癌(n=119)あるいは直腸癌(n=104)を認める患者であった。調査したカロテノイド類を個別に見た場合、α-カロテン、β-カロテン、ルテイン、ゼアキサンチンに逆の関連性が認められた。

Michaud DS, Feskanich D, Rimm EB, Colditz GA, Speizer FE, Willett WC, Giovannucci E. Intake of specific carotenoids and risk of lung cancer in 2 prospective US cohorts. Am J Clin Nutr. 2000 Oct;72(4):990-7.

肺癌リスクとα-カロテン、β-カロテン、ルテイン、リコピン、β-クリプトキサンチンの摂取の間の関係を検討するために、2種類の大規模コホート研究を実施した。
10年のフォローアップ期間中、46,924人の男性のうち275人が新たに肺癌と診断された。また12年のフォローアップ期間中、77,283人の女性のうち519人が新たに肺癌と診断された。
プールしたデータの解析結果から、α-カロテンとリコピンの摂取がより低い肺癌リスクと有意に関連していることが明らかになった。
喫煙経験のない参加者において、α-カロテンの摂取が最高五分位にある参加者を最低五分位の参加者と比べた場合、肺癌の発生率は63%低くなることが明らかになった。
これら2種類のコホート研究から得られたデータは、何種類かのカロテノイドに肺癌のリスクを減少させる可能性があることを示唆している。

De Stefani E, Boffetta P, Brennan P, Deneo-Pellegrini H, Carzoglio JC, Ronco A, Mendilaharsu M. Dietary caroenoids and risk of gastric cancer: a case-control study in Urguay. Eur J Cancer Prev. 2000 Oct;9(5):329-34.

ウルグアイにおいて食事が胃癌に果たす役割を調べるために、1997年から1999年までに120の胃癌の症例を組織学的に確認したところ、ビタミンA、α-カロテン、リコピンが胃癌と強い逆の関係にあることが結果から明らかになった。 α-カロテンとビタミンCの高摂取を組み合せても、胃癌のリスク低下と強い関連が認められた。

Nesaretnam K, Jin Lim E, Reimann K, Lai LC. Effect of a carotene concentrate on the growth of human breast cancer cells and pS2 gene expression. Toxicology. 2000 Oct 26;151(1-3):117-26.

パーム油カロテン濃縮物がER+ MCF-7、ER- MDA-MB-231細胞の成長に及ぼす影響をレチノイン酸と比較し、次にパーム油カロテン濃縮物がpS2 mRNAの調節に及ぼす影響を評価するために設計した。
パーム油カロテン濃縮物はエストラジオールによって促進されたMCF-7細胞の成長を用量依存性に抑制したが、MDA-MB-231細胞の増殖には影響を及ぼさないことが結果から明らかになった。
パーム油カロテン濃縮物はpS2 mRNAの発現に影響を及ぼさず、エストロゲン調節経路とは無関係であることが結果から明らかになった。

Ng JH, Nesaretnam K, Reimann K, Lai LC. Effect of retinoic acid and palm oil carotenoids on oestrone sulphatase and oestradiol-17 beta hydroxysteroid dehydrogenase activities in MCF-7 and MDA-MB-231 breast cancer cell lines. Int J Cancer. 2000 Oct 1;88(1):135-8.

レチノイン酸とパーム油由来のカロテノイドが、エストロゲン受容体陽性(MCF- 7)、エストロゲン受容体陰性(MDA-MB-231)乳癌細胞系におけるoestrone sulphatase、E(2)DHの成長と活性に及ぼす影響を調査したところ、レチノイン酸とパームカロテノイドはMCF-7細胞系の成長を抑制し、ホルモン依存性の乳癌の発生を予防する可能性のあることが示唆された。

上述の要旨でパーム油に由来する複合カロテノイドを用いて行われた研究が多数示しているように、得られた結果は必ずしもα-カロテンのみの有用性を裏付けているものではありません。言い換えれば、他に抜きん出て優れたカロテノイドというものはないと考えられます。

おそらく食品中に含まれる複数のカロテノイド(α-カロテン、β-カロテン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチンなど)は、相乗的に機能しながらカロテノイドに関連した健康利益もたらすために、自然の割合に比例して私たちの体内の細胞や組織中に有効な濃度で存在しているに違いありません。

従って、個々のカロテノイドの特定の作用よりはむしろ、あらゆる場合おいて最善の健康状態をもたらすためにカロテノイドの全種類が一体となったときの働きが重要視されるべきなのではないでしょうか。

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